コルネリ かいづか
今年、知人でミュージシャンのコルネリさんから、彼女が出す新しいアルバムのジャケに
使う絵を頼まれました。お互いにあまり時間の余裕が無かったので、新しく描かずに今ある
絵の中から選んでもらうことになりましたが現在彼女は東京在住という事情もあり、かねて
から彼女がセンスを信頼しているオイソガシ・マイホームタウンの橋場さんを仲介役にサン
プルとして作品の写真を撮ってもらい、コルネリさんに送って、見て選んでもらうという運びと
なったのでした。急遽橋場さんに汚い家に来て頂き、数点の作品を選んで撮影して頂いた
のち2日くらい後、コルネリさんが使いたいと言ってきたものは実に、1年前から描いて
いて未発表で未完成の大きな作品でした。これを、イメージを変えずに中途半端な部分に
加筆して3・4日で仕上げる約束をして、仕上げたのちには、データとする写真の撮影を
(この頃6月に映画館で上映するアニメーションの企画で超多忙だったはずの)、Regu
Reguのベテラン写真家・小磯さんの腕に託しましょうという流れになり家に来て頂いた
のです。そこでは、やばい位にモノの溢れる狭い部屋という最高に劣悪な環境の中で、
デカい絵をいかに上手く撮るかという、いささかハードなミッションを彼に強いることに
なったのです。狭くて「引き」ができない・カーテンが無くて光の調節が難しい、などと
いった最悪の状況での撮影は困難を極め、最初の写真はコルネリさんからNGが出て
やり直し、日を分けて2度の撮影に及んだほどでした。この時の苦境は、小磯さんの
人生での「苦しかったエピソード」の中でも5本の指に数えられるであろうことは想像に
かたくありません。自分は全く、「すいません」と頭を下げるばかりで術がありませんで
した。
さて、すったもんだの挙句東京のコルネリさんサイドに送られた写真が(Regu Reguの
かよさんにもすいませんを)、デザイナーのかたからなんとかOKを頂いたと聞いた時には
ホッと胸を撫で下ろしたものでした。
札幌と横浜と東京でレコーディングされたこのアルバム「かいづか」の音源を自分は
まだちゃんと聴けていませんが、今回HEADZという、音楽事情に詳しくない僕でも知っ
てるくらい名の通ったレーベルから出るというところから話題沸騰中です。7/15発売
です。楽しみです。
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筆者撮影。火星みたいな地表に、探知機みたいなものを手にした
少女が2人、それを上から見下ろした図、といいましょうか・・・。